2012年1月1日日曜日

経過報告(3)

  日々の雑記その3(2012年1月~2月)。日付表示は必ずしも正確なものではありません。


  2012年1月3日(火)
  昨年のゲーマー生活は、古典探訪を続けていくつもの重要な作品をきちんとプレイすることができた(――そして、幸いにも、ここ数年で最もプレイ本数が多かった)。その成果は、演出論覚書の実証補強及び展望拡充という点で、このblggrの記事にも反映できたと思う。今年のプレイ方針は、さて、どうしようか? 個人的に重視しているブランドの未プレイ作品をきちんとフォローしていく(ブランドコンプリート)とか、新規ブランドのタイトルももっと積極的にプレイしていくとか、ダーク系/アダルト系作品(特にTinkerbell、かぐや、LiLiTH)にも手を広げていくとか、いろいろあるけど……急ぐことは無いので、本数目標には拘泥せず、一本一本をゆっくり丁寧に楽しみながら進めていくようにしようかな。
  あるいは、そろそろSLGにたち戻って、個別作品単位のシステム分析と組み合わせたブランド単位のゲームデザイン論をきちんと提示してみたい。さしあたり、はっきりした実質が存在する見込みが最も大きく歴史的にも最も必要性がありそして分野全体の中で重要性がきわめて大きいと思われるのはやはりe.go!/でぼであろうが、手が追いつきそうにない。この観点では、ninetailもフォローしていきたいところだし、近年のSHCに関しても用意はあるのだが……このままだと言いっぱなしに終わってしまいそう。



  2012年1月5日(木)
  「立ち絵+背景」シーンの美しさが一枚絵のそれを超えた歴史的瞬間、と呼ぶのは過褒であろうか? この身振り、この配置はあまりにも美しい。(※演出論Ⅰ章2節の追記コメントからの再掲)

『恋色空模様 after happiness and extra hearts』 (c)2011 すたじお緑茶


  実のところ、この転換はすでに驚くべきことでもなんでもない。別のところ演出論Ⅳ章4節1款γの追記コメント)でも述べたことだが、現代のAVGにあっては一枚絵の特権的価値は次第に剥奪されつつあり、他方で通常シーン(立ち絵+背景構成)は密度を増したスクリプト技巧の下で表現能力を飛躍的に拡充しており、また立ち絵こそはキャラクターの基本イメージを表すという再認識の下でも立ち絵の品質の重要性はもはや明らかであるからだ。実際に上記画像を見ても、るちえ原画による立ち絵画像それ自体の魅力――その柔和な表情、意匠を凝らした髪先表現、陰影の彫塑的明瞭性を良く示しているCGワーク、そしてここで選び取られたそのポーズ差分の趣に至るまで――を措くとしても、例えば背景画像も原寸(等倍フルサイズ)表示のままではなく、元画像の一部分を拡大(1.6倍程度)して、つまり選択的に切り取って映し出している。その拡大に由来する背景ボケが、被写界深度表現(フォーカス表現)相当の視覚効果をもってキャラクター画像の鮮明さを際立たせているのは、偶然ではあるまい。そして、わずかに左側に寄せた立ち絵画像の位置取りは、背景画像との美的/写実志向的すり合わせを二つながら果たしているとともに、その右側の空間に余裕のある開放感を与え、さらにはその身体の向きとあわせて主人公(あるいはプレイヤー側)に対する対面感覚をも与えている(――台詞進行と併せて体験すれば、その都度のポーズ変化、立ち絵身体の向きの変化による身振り表現はよりいっそう明らかである)。この画面は、単なる偶然によって出来た自然の構図ではない。クリック進行によって現れるその一瞬々々が常に、制作者(ここではとりわけスクリプト担当者)による意識的設計の下に選択され造形された技術的/技芸的な表現物そのものであることは、閑却されてはならない。



  2012年1月13日(金)
  『はるまで、くるる。』ディレクター木緒氏によるスタッフ紹介:[ http://www.sumikko-soft.com/harukuru/diary.html#diary01 ]。こういうのもいいな。スタッフ紹介という切り口から作品の注目点をアピールしてユーザーに作品への興味を湧かせるという広告手法的観点でも、そして、「スタッフ編成」への注目をユーザーに喚起するという教育的観点においても。
  1月に入ってからインプットが激減している(――つまり、ゲームをあまりプレイしてない)。余った時間で過去のスクリーンショットを見返しつつこまごまと追記と改稿はしているのだが。とりわけPurple softwareとApRicoTについてはもっと詳しく紹介していきたいのだが、静止画SSではその動的演出の特徴的部分を見せることが難しい――時間性と空間性を深く取り込んだ豊かな芸術作品にはよくあること――のが実にもどかしい。



  2012年1月14日(土)
  これはまた分かりやすいシリーズ名字:[ http://cdrive-soft.com/rea/ ](※左記リンクはアダルトゲームサイト注意)。「乃木坂」「汐留」「青山」「赤坂」(いずれも東京都港区の地名)と来て「豊洲」だけが江東区なのは、何か意図があるのだろうか?
  それと、キャスティングも風変わりで面白い。大波氏&桜川氏の共演ってなかなか見かけない。すぐに思い出せるところで『ヴェルディア幻奏曲』『雪鬼屋』『姫狩り』くらい。検索してみても、『子づくりばんちょう』『X Change Alternative2』『さくら色カルテット』『FairlyLife』『クロガネの翼』『戦女神VERITA』『絶対★魔王』『マジカルウィッチコンチェルト』『××な彼女のつくりかた ハプニング』、そして発売予定の『リア充催眠』『それゆけ!ぶるにゃんマン HARDCORE!!!』もそうらしいけど、総数としてはとても少ないし、さらにヒロイン級同士の共演は今のところ『ヴェルディア』『X Change A2』『絶対★魔王』の3本しか無い模様……なんともったいない。



  2012年1月15日(日)
  こみトレ19に行ってきました。いろいろ買えて良かった良かった。……あっ、「次は是非とも主題歌に海原エレナ氏を起用してください」という切なる願いを内藤氏に伝えてくるのを忘れた!
  リズミカルな「笑顔にメリークリスマス」(『パティシエなにゃんこ』)から、素朴な「君の想い、その願い」(同名作品のタイトル曲)、バラード調の「私の歩幅で」(『あるぺじお』)、「トキのかたりべ」(『無限廻廊』。ロングヴァージョンも良い)、そして「摘まれし花の如く」(『闇の声ZERO』)でのアルカイックな歌声披露に至るまで、その都度声色まで変えながら様々な曲想に対応してとても良い歌を歌ってこられている方なので。SHCには『Wizard's Climber』以来ずっとメインヒロイン級のキャストとして連続起用されているのだが、それなら主題歌も歌ってもらえたらいいのに……とは常々思っているところ。



  2012年1月16日(月)
  「ライター」個人の話をするならば、私が今関心と注目を向けているのは秋華氏一人くらいのものです(→EGScapeのデータ)。『陽だまりの陰で』(2003年)ではいじめを手掛かりにした陰鬱な物語を展開し、『蝶ノ夢』(2005年)では倫理機構の(その当時としての)限界を試すかのような過激なシチュエーションを大量に盛り込み、そして『はなマルッ!2』(2008年)では(異種族差別の体裁を採りつつも)事実上人種差別に等しい無残な蹂躙を執拗に描き、しかもその携わった作品のいずれにおいても、常人には真似しがたいと思われる熱気とともに、アダルトゲームのテキストとして非常に高い水準の成果を挙げている。おそらく世間的には、氏の個性が大きく注目されたのは『はなマルッ!』(2004年)――当時はほとんど想像すらされていなかった「男の娘」ヒロインが登場し、作中のアダルトシーンでは実際には主人公が「受け」側になってその肉体が熱く切り裂かれる最中の生々しいモノローグを漏らす――が最初であろうが、もちろんそれだけではない。『淫妖蟲』シリーズ(2005年~)を含む最近の参加作品については、残念ながらあまりついていけていないが、その資質に疑いを差し挟む余地は無い。和泉氏、assault氏、紅羽氏、チャック雅氏、高橋氏、田宮氏、枕流氏、伊藤氏――管見の限りではこのくらいしか思い浮かばないが(そして、この分野の趣味決定に関してはむしろ浅賀氏、杉菜氏、村上氏、上田氏、椋木氏といった原画家やディレクターのウェイトが非常に高いと思われるが)――といった多士済々の過激蹂躙系ライターの中でもさらに特異な位置にあり続けている。作家としても、そして個人としてすら興味が湧いてくるほどに。
  以上の話は、ライターとしてのその描写の品質に着目したものだが、上記諸作品に対して「企画」レベルでも(しばしば共同企画のクレジットで)参加しており、それらの企画コンセプトの決定自体にも深く関与していたことが窺われる。
  ちなみに、その種のシーンで個人的に一番笑えたのは『オルタ』かな。BETAにツッコミ入れちゃいましたと藤原理加ヴォイスで告白するところ。しばらく笑いが止まらなかった憶えが。とりかえしのつかない出来事という意味では『プリンセス小夜曲』のあれとか。藤崎氏脚本の『ドラクリウス』もこの意味でなかなか良かったらしいが、まだプレイしてなかった。Leafも昔から良いライターを選んでいることに改めて気づかされる。……そういえば『うたわれるもの』にも脳髄ヒロインがいたけど、やはりそのあたりの人たちには好まれるモティーフなのかな。『アイ2』にも耳から触手を差し込んで脳髄を蹂躙するという物凄いシーンがあった。



  2012年1月17日(火)
  そろそろ旧聞に属しそうな話だけど、『グリザイア』に海兵隊ソングがあったって本当? ……どうせ藤崎竜太パートであろうが。



  2012年1月18日(水)
  危なかった話。とある場面で、かわいいキャラクターイラストの描かれた、つまりいわゆる「痛○○」的アイテムを目にすることがあって、それは普通ならそんなものがある筈が無い場面だったにもかかわらず、何とも思わず見逃しかけて……冷や冷やしました。数瞬遅れて、もっともらしく「実は反応に困って躊躇っていた」という素振りでやんわりとツッコミを入れてみせて誤魔化しましたが。つくづく慣れとは怖いものです(――なお、ツッコミに際しては、私個人の体面のために萌えキャラや萌えキャラ趣味を貶めるような言い方はしておりません。念のため)。



  2012年1月19日(木) 【デモ/OPムービーについて】
  (※不格好に長たらしくなってしまったので演出論余録のページに移動。)



  2012年1月21日(土)
  上であんなことを書いていたら、『BB2』のデモムービーが。うーん。ドロシーさんが再登場してくれるのはいいけど……。システムは、アイテム交換(事実上「合成」に近い?)や投資など、マップ戦闘以外の多機能化に向かった模様。



  2012年1月22日(日)
  事ある毎にヒロインにピースサインをさせるClochetteは、いったい何を訴えかけたいんだ。
・『かみぱに!』のばあい→[ http://clochette-soft.jp/kamipani/images/kamipani_top.jpg ]
・『あまつみそらに!』のばあい→[ http://clochette-soft.jp/amamiso/img/main.jpg ]
・『カミカゼ』のばあい→[ http://clochette-soft.jp/kamikaze/images/maincg.png ]
・今度の新作のばあい→[ http://clochette-soft.jp/pricolle/images/index_120120.jpg ]
(例外:『スズノネ』→[ http://clochette-soft.jp/suzunone7/img/index_mainimg.jpg ])
それにしても、こうして並べて見てみるとあらためてこのファッションセンスにはついていけないと感じる。個々の作品コンセプトも演出もグラフィック面も脚本面もそしてキャスティング面でも美点の多々あるブランドなのだけど、なのに、制服のデザインを初めとしてどうしても受け付けないところもあって、いつも辛い思いをさせられる。



  2012年1月25日(水)
  『BUNNYBLACK2』発売を間近に控えて。アダルトPCゲームの3Dダンジョン表現というと、『DUNGEON CRUSADERZ』(アトリエかぐや、2006年)のが良かったおぼえが。3Dでの移動表示のなめらかさと動作自体の軽さ、そして見た目の自然さ(3Dぶりが嫌みでないこと)、等々。先月に再インストールして比較してみたことがあったが、2010年の『BUNNYBLACK』と比べてみてもはるかに軽快だった。マップデザインも好みだったし、ダンジョン内装のヴァリエーション(視覚面、音響面)も良い感じだったし。総合的に、あるいは各要素を個別的に見ても、国内アダルトPCゲームの中では、3Dダンジョン表現に限っていえば私の中でベスト。
  その他、青川氏演じるキャラクター「エリカ」のしたたかさも、この分野ではなかなか見かけない役柄だが、みる氏が『こんそめ!』で演じた「双葉紺乃」役なども連想させる感じで面白かった。青川氏の資質が良く活かされたキャスティングだ。また、達観系大波キャラの、のどかさの中に韜晦をかき消していく雰囲気も。グラフィック面でいうと、片目を閉じたウインク差分が多いのはM&M原画の良き個性だし、モンスター画像がこの分野にしてはわりと珍しくリアル志向で毒々しく描き込まれたデザインだったのも作品全体の暗めのイメージにフィットしていて良かった。ただし、うんざりするほどの敵出現頻度の高さと敵個体数の多さ(1戦闘で10体以上を相手にするのが普通だった)、LvUPの遅さ、インターフェイスのだるさ、というか垢抜けなさ、全滅時敗北シーンのいい加減さ――これは多分に趣味の問題だが――などの欠点(と見做さざるを得ない点)も散見されたが、随分以前にプレイしたタイトルにもかかわらずいまだに全体としては好印象を残しているのは、最初に述べたように3Dダンジョン表現の快適さに由るところが大きい。



  2012年1月26日(木)
  最近では、複数声優の同一性を一定範囲で認めてしまって良いのではないかと考えるようになっている。つまり、例えば木村氏が飯野氏であり、みる氏が青川氏であり、五行氏が北見氏でもあり、鮎川氏が月城氏でもあり、夏野氏がいろいろな方でもあるということは、ここまでは、認めていいんじゃないか。役者が、あるいは役者に限らず文筆家や芸術家や政治家などが、同一人物であることを明示的黙示的に周知させつつ立場に応じて名乗りを違えるのはよくあることだ。そして、例えばSHCで主演を務めてこられた羽賀ゆい氏が『DC』以降同様の配役を受け持つようになった青山氏その人であることは、頑なに否定していても仕方ないではないか。さらに、同一人物であろう人物にその功績をしかるべく帰属させるためにも、――ただしあくまでそうだと述べようとする筆者個人の文責において――アダルトゲームに出演している複数の名前どうしをイコールでつないでもいいんじゃないか(――ただし、アダルトゲーム以外の領域にまではつなげないつもりだが)。これまでは、異なる名前を名乗っていればすべて別人と見做すという立場を続けてきた。しかし、その考えを変えたのは、最初のきっかけとしては渋谷氏の改名(「~ひな」から「~ひめ」氏へ)、そしていわゆる「車の人」の存在、そしてまた間接的には(当人が宣言なさった例として)民安氏のことも考えてこうなってきた。
  もちろん、これに対する異論もあるだろう。すなわち、「複数の人物(名前)を同一視することに、『私にはそう聴こえたから』以上の具体的根拠が存在しない」、「仮に同一人物であるとしても、別の名前を名乗っているという事実は尊重されるべきだ」という主張には正当性がある。だから、同一視しようとする者は、自らの耳に賭けてその判断を下すべきだし、その判断を述べる際には最大限の責任を引き受ける心積もりを持っていなければならない。
  ただし、繰り返すが、そうするのはあくまで当人の文責の下でのことだ。非公開のキャストを誰々だろうと想定するのと同様に、そう述べようとする個人の責任の下で、そしてただ私一人の認識においてのみ、そうするということだ。他人――その声優ご本人も含めて――に対してその認識の妥当性を求めることは、しないし、なされるべきでもないだろう。また、自身の責任で述べるということは、伝聞のみで語ることは基本的に許されないということにもなる。
  それはそうと、北見六花氏のお名前は「北見ハッカ」のもじりなのだろうか? 澄白キヨカ氏は「清澄白河(駅)」からだろうし、例の「車の人」はまさにメーカー+車名をひねってあるし、こういう他愛の無いお遊びネーミングって楽しいよね。



  2012年2月2日(木)
  『BUNNYBLACK2』制覇。ゲームパートのバランス調整は近年のSHC流儀らしく変動幅の少ない数値でゲームの緊張感を維持させている感じ。他方でテキストパートは、システムのあらゆるところに自由自在に出没してはほんの数クリックの鋭敏なテキストによってその都度の状況を鮮やかに彩っていく。本筋部分はダンジョンでの特定地点到達フラグでしっかり固めておいて、脇筋のイベント群は様々な条件(ダンジョン出入り回数、ダンジョン内での歩数、特定地点到達、シンボルエンカウント、等々、あるいはユニット編成に加えたり外したりする毎にも反応が現れる)でゲーム進行の中に豊かにちりばめられている。とりわけダンジョン内での、プレイヤーによる操作進行とフラグ設置されたイベント進行との密度は、前作から飛躍的に高められており、プレイし甲斐がある。この国内アダルトゲーム分野の作法に属するSLG+AVG作品として、つまり、物語的状況的要素を無視してただひたすら自律的なルールの下にある「ゲーム」らしさを追求するのでもなくかつまたプレイヤーをただひたすら読み手としての地位に置き続ける一方的な読み物になるのでもなく、SLGパート(ゲーム要素:システム表現)とAVGパート(読み物要素:物語表現)とが積極的に協働するという――換言すれば、ゲーム(システム)部分はテキスト部分の介在によってその内実を充填され方向づけられてよりいっそう豊かな彩りを獲得しつつ同時にその物語は特有のシステムによってドライヴされその中で展開されていくことによってよりいっそう特徴的かつ複雑な様相を示していくという――あり方を、高い水準で今回も実現してみせたのが本作である。双方が乖離するのでもなく、一方が他方に従属するのでもなく、その都度のゲームプレイの中に個々のプレイヤーが物語を作り出していきそして物語を成り立たせていく過程そのものが同時にそのゲームたる側面をも開示していくという点で、この分野ならではのユニークな――ただしTRPGなどにも、参加者たちの精神的態度においてこれと類似した「ゲーム(目的設定)」「物語(状況設定)」「参加(プレイヤー=主体設定)」の三幅対的関係は見出されるが――作品造形を実現している。脚本面を見ても、架空世界の大状況の中でいくつもの勢力の様々な利害と思惑が複雑に交錯する有様を印象的に描き出しており、プレイしていてとても楽しい。



  2012年2月5日(日)
  こういうタイプのツリ目はわりと好み:[ http://www.ensemble-game.com/04.otomekoi/top.html ]。配役もかなり好み。桜川氏のショタ役というと『Dear My Friend』もあったか。男性役というと『Clover Point』の恋路橋役も桜川氏らしく勢いのある良い芝居だった。……ツリ目に話を戻すと、こういう綺麗な艶めきとくっきりした輪郭の描き方で私の目を楽しませてくれるのは、八宝備氏、やくり氏、それから間接的には画野朗氏の絵への嗜好も影響してきていたのかもしれない。



  2012年2月7日(火)
  大町こまち
  大雨こさめ
  大鳥ことり
  大宮こみや
  大村こむら
  大空こぞら
  ……やはり「波」が一番かわいかった。



  2012年2月9日(木)
  批評を名乗りながら作者(の意図)について語る人たちの気が知れない。どちらかにしてくれ。せめてどちらか一方のみを選んでいるなら多少は宥恕するが。



  2012年2月10日(金)
  『BB2』登場キャラクターのリストが出来た。……実はまだ『雪鬼屋』の分が完成していないが。『BB2』の方が一通り気が済んだら、『雪鬼屋』プレイをもう一度詰め直して、作品間連関記事とキャラクターリストを更新したい。



  2012年2月11日(土)
  ゲームヒロインたちの名前が奇抜なのは、1)そのキャラクターにとって文字通り「固有の」名前にするために、かつ/または、2)実在の名前と被ってしまわないために、そうなっているのだと見做されているが、しかし実生活の中でゲームキャラクターと同等あるいはそれ以上に奇抜な名前の実在個々人に接する経験を重ねていくことによって、ヒロインたちの命名の奇抜さが架空存在らしさを意味することも無くなり、その名前の非現実的印象に伴われていた偶像としての固有性の印象をも剥奪されていき、挙げ句は現実に存在する奇抜な名前を付ける人々について持つイメージが投影されて奇抜ネームのヒロインたちが家庭環境が××な子に見えてきてしまいかねない、といった場合にはどうすればいいのか。最近わりと深刻。



  2012年2月12日(日)
  『BUNNYBLACK2』プレイメモを見ていると、我ながらどれだけ(白)フィリアネさんが好きなんだとツッコみたくなる。いや、べつにそんなに好きだというつもりも無かったのだけど、こうして何十時間もつきあってくると愛着が湧いてどんどん可愛く思えてくるのが、内藤キャラクターの美質であり、そしてAVG+SLGにおけるキャラクターの強みだ。



  2012年2月13日(月)
  自動車のメーカー名や車種名はほとんど知らないのに、それでも公式サイト等で名前を見るだけで(実際にサンプルヴォイスを聴いたりしなくても)「ああ、きっとこれは"車の人"のお名前だ」となんとなく判別できるようになってきた……何故だ。



  2012年2月16日(木)
  最近のPCゲーム原作アニメの中では『ヨスガ』が好き。ことによると原作(PCゲーム版)よりも好みかもしれないくらい。絵と音響とキャラクターと時間と諧謔による印象深い作品空間。その目標設定、脚本構成、破調の生かし方、そしてセンシュアルな側面に至るまで様々な意味で、その出自である美少女ゲームの作法に片足を残した形でのアニメ造形の現代的な成果/精華。このキャストにして視聴中にしばしば声優の存在を忘させられてしまうという出来は驚異的。
  ……話を圧縮しすぎたかもしれない。脚本面では原作ゲームのエッセンスを抽出する手際の良さ。音響面では主題変奏型の劇伴を画面の動きと丁寧に合わせていること、そしてそれによる流の良さ。そのほか演出面では、アニメらしさを活かしつつうまく灰汁を抜いたユーモア(デフォルメデザインを多用するCパートが典型的だが、本編サイドでも[原作版のAVG形式の下では実行され得なかった]さまざまな動きの視覚的快感がある。お色気場面のそれらの馬鹿馬鹿しさも含めて)、いくつかの視覚的形象の印象深い強調(特に穹に関する、仁王立ちする足下、しどけなく伸ばされる脚部、空を仰ぐ上半身といった所作の反復提示)、そして時間帯に応じて変化する背景美術、等々。分岐脚本(それ自体としてはこれがアニメ史上初というわけでもないが)を敢行する際の、阪田氏の声とともにそこに誘い行くあっけらかんとした素振りも含め、ゲーム版ではごく軽く匂わされていた享楽的雰囲気の側面が、アニメーションという新たな舞台を得たことによって素直に楽しげに、アニメーション分野が培ってきた多くの演出を用いて前景化されている。例えば横顔ショットの美しさは、AVG形式の中では実行しにくい構図であり、それが存分に享受できるのは実に素晴らしい。とはいえ、ただ単に放恣な遊びで終わるものでもなく、先述のように主題変奏BGMとその音響同期の繊細な労作のおかげもあり、また中堅キャスト陣による細やかでしかもよくこなれた芝居のおかげもあり、全体としては落ち着きとまとまりのある映像になっている。(主題歌[というかその歌唱]は再生スキップしたくなるほど私の好みから外れているし、扇風機や自動車や稲穂の3D表現の取り込みはぎこちないし、11話の連れ込み暴挙は許しがたい[笑]が、それはそれとして。観る度に抱腹絶倒しています。)
  そういえば『ましろ色』――こちらも小野氏が、しかも主演で参加している――も随分良い出来だったらしいので、ディスクメディアで発売されたらまとめて買うつもり。



  2012年2月17日(金)
  久しぶりに――いつ以来だっけ?――日本橋でいろいろ買い物をしてきた。これで春休みは充実した生活を送れる。



  2012年2月19日(日)
  うわあ……blggrのインターフェイスが劣悪化してる。1)スペース過剰(不必要な空白による一覧性の低下)、2)javascript依存の増加(おかげで新タブを開いたりできないし、クリックに対するリアクションを事前に認識することもできない)、3)過剰なフレーム増加志向(その割に使いやすくはなく、無駄な情報が画面上に留まり続けることになっている)、4)クリック反応範囲の増大(意図せずに、あるいは誤って切り替えてしまう虞がある。不親切)、5)ユーザー設定のできる範囲の減少(編集時の上下幅設定とか)、6)中途半端なアイコン使用の増加(恣意的なマークなので、一目見て直感的にその意味が解るわけでもない。ただ邪魔なだけ)、7)クリックに対する反応が事前に分からない(編集するのか、元ページを開くのか、プレビューするのか、等々が分からない。表見上の多機能化の弊害)、8)ユーザー毎のウィンドウ幅の相違に対する鈍感さ(一部の表示が切れてしまうようになった)、9)画面右下に表示されれ続けている「ご意見・ご感想」欄の鬱陶しさ(答える意欲を無くす)。……まるでtwttrの時と同じパターンの駄目っぷりじゃん。オレンジ色の安っぽいデザインや、文字サイズが縮小されて読みづらくなった点――オレンジ色背景に小さな太字フォントって美的にも人間工学的にも最悪のデザインじゃない?――も含めて、とにかく「良くなった」と感じられる箇所がほとんど無い。なかでも格好悪いのは、「統計」ページのグラフからマウスカーソルを外してもポップアップが消えずに残っているところ。投稿管理画面の仕様も全般にひどくて、ページ送りが上部にしかなく、しかも投稿一覧と同じフレームにあるので下にスクロールすると見えなくなってしまうので、大いに問題がある。……あ、一つだけ、投稿編集画面で編集タブが上部に固定されたのは改善点と言える。反応が軽く/重くなったという感触は今のところ無い。



  2012年2月22日(月)
  このblggrは新規投稿作成時にタイトルを英数字のみにするとその文字列がurlとして設定されるようになる(例えばタイトル:「hoge」とすると「…/hoge.html」となる)のだけど、しかしアンダーバーが自動的に無効化されるとは気付かなかった。おかげで「…unit_outline.html」にしたかったのに「…unitoutline.html」という判読しづらいurlに。うにとうとらいん……。
  それはともかく、ここ一ヶ月はただひたすら、本当に文字通り『BB2』だけをプレイしてきたけど、それでもまだ食べ尽くした気がしない。なんとか月末までには、ユニット成長パターンをそれなりの形にしておきたいところ。



  2012年2月23日(火) 【 主題-変奏型BGMについて 】 cf. 演出論Ⅳ章4節2款α

  (※独立の記事にした。→「主題変奏型BGMについて」

  余談ながら、何かの折にゲームBGMが頭に浮かんだ時に、それがどの作品の曲だったかを思い出すための機縁になる場合もある。つまり、思い出されたその楽曲の一節について変奏や編曲をいろいろ想像しているうちに、実際に作中で使用されていた他のBGMを思い出せることがあり、そうして増やされた手掛かりからキャラクターやシーンの記憶を引っ張り出して、最終的に「ああ、あの作品だったか」「あの曲はあんなシーンでも使われていたな」というところまで辿り着ける。



  2012年2月24日(金)
  投稿文面の一部(末尾の方)が消滅してしまう現象を再度確認。同一記事を繰り返し編集しているせいもあるだろうけど、この程度でデータ管理がおかしくなるようではもはやblggrに重要なテキストを預けることはできない。今後は、消えても困らない内容だけを扱うようにする(――あるいはこのblggrの使用を止めることも検討する)。今回の『BB2』ユニット成長データも、ローカルの表計算ソフト上に書き留めたデータをblggrに反映しているだけなので、仮にblggr上のデータが全消去されても――それまでの労力が無駄になる点を別とすれば――致命的なことにはならない。



  2012年2月25日(土)
  『BB2』ユニット成長パターン調査、ひとまず完成。地道な育成作業が続くかと思いきや、ステータスアップにわりと明確な規則性があるので育成労力を計算で置き換えることができた。手順の分かりやすさだけでなく、結果もはっきりしているしプレイヤーにとっての実用性もあるしで、ここ数年で私が試みたゲーム攻略の中では最も上手く行った――というか仕様のおかげで快適に攻略させてもらえた――と思う。その間にパーシは18044体、弓持ち天界兵は5949体、スーソードは4917体も討伐してしまったが。ポンコツも現時点で2738体撃破。



  2012年2月26日(日)
  ……あ、今月は新作一本も買ってなかった。まあ、たまにはこういう時も。



  2012年2月27日(月)
  『BUNNYBLACK2』スキル習得パターンの方もひととおり公開。htmlを手作業編集して、なんとか見るに堪える体裁にしたつもり。ただし、最も正確で詳細で編集容易でしかも作成容易かつ軽量なのは126*90のcsvファイルをベタ公開することなのだが、しかし私ももう大人なのでさすがにもうそんなことはしないようになった。
  このようにフラグやステータスや計算式の仕組みを解き明かしていくのは好きだし、特定の特殊なプレイスタイル(例えばタイムアタックなど)やそのための試行錯誤も好きだが、しかし普通にプレイする人のための攻略アドバイス――例えば「快適攻略の指針」のごときもの――はけっして書きたくないというのが現在の私の立場。もちろんこれは普通のプレイヤーを軽んじる趣旨ではなくて、そうしたごく普通の(まずはEDに到達するまでの最初の)プレイをどのようなものにするかはプレイヤー個々人が自分で作っていくものだと考えているから。他方で、発展的なプレイを構想したりあるいは腰を据えたユニット育成をしたりするうえでは、有益な情報をユーザー間で提供し合い共有していくのは、ゲーム体験の楽しみの一部を構成しうると考えている。
  ともあれ、このくらいまでやれればまずは満足。私には「最強あてな」のような独創的なプレイをやれる才能は無いので、せいぜいギュンメイドを揃えては「八代瀬緒」「綾藤レア」「中立売白羽」「セリオ」「硯碧葉」「マージ」等にリネームして頬を緩めるくらいしか……(さすがに赤面ものなので、セーブせずすぐに戻したが)



  2012年2月29日(水)
  なんとまあ……:[ http://www.weicomic.com/2011roc/ ]。1926年というと、日本では若槻内閣の頃だが、気分としては日本でいえば幕末/維新期の人士をネタとして取り上げるようなものだろうか。トップページのイラスト配置を見るに呉佩孚さんがメインヒロイン、というかラスボス扱いらしき様子。むしろ「尚未登場人物」の方にビッグネームが多いようだが、残念ながらこのあたりの歴史には知識が乏しいのでどういうバランスのキャラクター配置なのかピンと来ない。
  この制作会社:[ http://future-digi.com/ ]は日本の作品の翻訳ライセンス販売も手掛けているみたい。『遙仰凰華』(=遥かに仰ぎ~)とか『心手相連獅子崎!』(=てとて~)とか、これはこれで風情があって楽しそう。『魔女騎士』(マジカライド)は、原画家さん(REI氏)が台湾の方だったご縁もあるし、中文版発売が緑茶公式ブログ:[ http://inublog.greenwood.co.jp/article.php?id=91 ]でも取り上げられていたのを憶えている。どうやら音声はオリジナル(日本語)のままなので、テキスト部分だけが翻訳されているという形だろうか(映画を字幕で鑑賞するような感じ?)。価格は、現在のレートだと日本円で2000円台に相当するくらいか……わりとお安い。



  2012年2月30日(光)
  『BB2』で燃え尽き掛けたので、恋愛AVGをいくつかプレイしてリハビリ中。SHC作品だと、男性主人公と女性キャラクターたちとの間に利害関係や家族形成や夫婦関係や契約関係や情愛や性愛や信頼関係や師弟関係や支配-被支配や保護や共同体や制度はあっても「(理想化された)恋愛」はなかなか出てこない(――ちなみに、そうした傾向の中にあって社会性抜きにもっぱら恋愛感情のみに突き動かされて振舞うのがリュミス、ヴィヴィ、マーチェリッカといった青山キャラは例外的な位置を占めており、そしてそれゆえ彼女等が人気キャラクターである事情も納得できる)。それに対して、特定のヒロインに対して「この人と仲良くなっていきたい」という(仮構的)欲求のままに、それをPL自身の動機づけとしてプレイしていくことの楽しさはやはりその分野に特有のものだ。
  これまでは「ファンディスク」形態一般に対して「脚本上の構成を欠如して後日談的アダルトシーンを適当に詰め込んだだけの、(少なくとも私個人の趣味嗜好に照らしていえば)プレイする意欲のまったく湧かないもの」という見方をしていた――ついでに言えば、メーカーとしては本編からの素材再利用が利いて比較的低コストで制作できる旨味のある商品であろうがユーザー視点としてはその分だけ新規作品の制作が遅らせられてしまう邪魔者(ちなみに十年ほど前のFDではミニゲームなどの遊びや実験が見られたが近年ではそうした試みも激減しているよう に見受けられる)――のだけど、最近では見方が変わってきて、「本編でのカップル成立した『その後』の関係の描写に十分にウェイトの置かれた作品形態だという点を見れば、これはこれでとても良いものじゃなかろうか」という気持ちになってきている。――いや、これはべつに発見でも何でもなくて「現今のFDとはまさにそういうもの」なのだろうし、そしてそのようなFD形態の発展はおそらく上記のようなユーザー嗜好に(も)合致した進化なのだろうが、私個人として自分の中でFDのあり方と受け止め方についてようやく納得を得られた気分。



  2012年2月31日(風)
  『グリザイアの迷宮』に『ひめしょ!』ネタがあったって本当ですか。プレイしたくなってきた。
  3月発売タイトルだと、『水の都の~』が気になっているところ(未予約)。青山さん主演なのも良いし、鈴田美夜子ヴォイスの眼鏡キャラ[ http://www.cellworks.co.jp/studiociao/mizu/chara/img/05.jpg ]という組み合わせも心拍数を上げてくれる。Aileの『Friends』は今回もキャラクター名字が軍艦シリーズ。『英雄*戦姫』については否も応も無い。



  2012年2月32日(闇)
  花粉のせいで集中力が……ぱたり。(外出時にはマスクをして帰宅時には目を洗うくらいをすればかなり軽減できるという程度の症状ではあるのだが。)



  2012年2月FF日(雷)
  もう木村さんが出演してさえいればどんな作品でも楽しめるんじゃないかというほどの気分。その声が作中に現れることは、もはや恩寵に等しい。SLG作品に出演されたらきっとユニットとして重用するのになあ。

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