2012年7月13日金曜日

PCゲームにおける「学園」造形についての覚書(1)

  PCゲームにおける「学園」造形についての覚書(になる筈だった残骸)

※以下のテキスト及び資料は、PCアダルトゲームにおける「学園」設定の動向に関して、2010年頃に書きかけていた草稿である。諸事情により完成は断念されたが、資料性を考慮してここに公開する。なお、当初はデータ(csvファイルによる統計データ)も収録することを予定していたが、ここでは省略している(――もしも希望があれば、別サイトの「CheRry's Room > 攻略」ページに掲示してあるメールアドレスに連絡をいただければ、個別にcsvデータをお送りすることができる。ただし、2009年までの古いデータだが)。

はじめに / 第1章:年別タイトル数 / 第2章:要素別検討(第1節:選別及び評価の基準 - 第2節:設立者 - 第3節:魔法学園 - 第4節:女子校 - 第5節:上流学園 - 第6節:宗教系学園 - 第7節:大規模学園 - 第8節:進学校 - 第9節:特殊立地学園 - 第10節:生徒会のある学園 - 第11節:寮のある学園) / 第3章:学園描写の概観 / 終わりに


  《 はじめに:動機と目的 》

  「学園」は、現在の国内PCゲームにおいてきわめて頻繁に登場するロケーションの一つであり、そしてまた、キャラクター設定とも関連してしばしば強く注目される重要な舞台設定の一つであると言えます。しかし、個々の作品の中で「学園」がどのように扱われてきたかについて、あるいは「学園」描写に関してどのような流行があるかについて詳細に検討したものは、これまでほとんど無かったように思われます。
  筆者自身、例えばさきに公開したAVG演出論の註6において「学園恋愛系は(中略)『魔法学園』『上流学園』『女学園入学』等のサブジャンルが発生してさまざまに細分化されつつある」と述べました。しかしこれも明確な根拠を持って書いたわけではなく、印象論の域を出るものではありませんでした。
  こうした現状に対する反省から、PCゲームにおける「学園」造形について、実証に基づく歴史的概観を獲得するために、調査及び整理を試みたのが、この記事です。

  この調査の最終的な目標は、「PCゲームにおいて学園がどの程度の頻度で扱われているか」、そして「学園が、個々の作品の中でどのように位置づけられ、どのような特徴を付与され、どのように扱われているか」を明らかにすることです。しかし、これらの目標は、現時点では(この記事においては)ほとんど達成されておらず、せいぜいのところ分析の端緒を成すにとどまっています(――理由は、資料不足もさりながら、分析枠組と評価基準それ自体がいまだ確立されていないという点に由来します)
  調査対象作品の抽出に際しては、さしあたりデータベースサイトErogameScape(以下EGSと呼ぶ)のPOV「ヴィヴァ!学園物!」で出力される作品リストに依拠しています(――なお、本稿が依拠しているEGSのデータは、基本的に2009年10月10日時点で取得したものです。以下同様)。また、対象作品の内容確認に際しては、原則として小売店サイトGetchu.comの作品紹介ページを用いつつ、同時に各作品のメーカー公式サイトの記述をも適宜参照しています。
  調査項目については2章1節であらためて詳述しますが、さしあたっては「魔法学園」「(女装入学の前提としての)女子校」「上流学園」の三項目を取り上げつつ、さらにそれ以外のいくつかの特徴(特殊立地、生徒会、寮など)の有無についても併せてチェックしていくことにします。
  調査手法(調査手順と評価基準それぞれの選択)については、以下に述べるように問題が多々あり、それゆえ本稿はあくまで機会的な(不徹底で不十分な)試論にとどまります。

  学園の定義。そもそも「学園」といって何を指すかという問題もありますが、ここではごく概括的に、「比較的広い範囲の教育を主目的とする組織であって、主に若年者を教育対象とし、少数の『教師』が比較的多数の『学生』に対して主に口頭講義で知識を伝達する形態を採り、社会的制度として認められている、教育機関一般」という程度の振れ幅をもって事前理解しておきます。狭義の学園(高校類似の学園)だけでなく、大学や専門学校も含み、場合によっては専門的な訓練機関(士官学校や魔法使い訓練組織など)もこれに含めます。とりわけファンタジー世界を舞台とする作品では、この基準はさらに緩められる場合があります。他方で除外されるのは、宗教団体(知識の伝達を行うが、それは一般的な内容の教育を行うものではないから)、カルチャースクール(知識の伝達を行うが、また組織それ自体が営利目的の団体だから)、家庭教師や徒弟教育(教育を行うが、通常は個人単位の活動であって社会制度上の活動とは言えないから)、その他の任意のコミュニティ(「教師」がおらず、教育が目的でもないから)などです。中等教育乃至初等教育未満の段階を「学園」カテゴリーで扱うかどうかは曖昧ですが、理論上の問題に過ぎず実際上の問題にはならないので、ここでは無視しています。
  なお、PCゲームにおける一般的な「学園」像及び「大学」像についての概観を、別掲の雑記コラムPCゲームにおける大学と学園(2008年12月1日付)で行いました。こちらもきちんとしたフォーマルな論述とは言えませんが、筆者自身の考える一応の「学園」定義を示しつつ、PCゲームにおける「学園」機能についてごく簡単な検討を試みたものです(――ただし、このコラムと本稿とでは、異なった「学園」定義を用いています。コラムでは「学園」の特殊性を強調するために比較的狭くかつ実質的な「学園」概念を採用したのに対して、本稿では「学園」描写の多様な実践を捉えるために比較的広くかつ形式的な「学園」概念を前提としています)。


  《 第1章:年別タイトル数の概観 》

  EGSの年刊エロゲー統計表では、EGSに登録されている作品の一覧を年毎(1995年から2008年まで)のリストで表示することができ、それゆえ年毎のタイトル総数を知ることができます。1994年以前に発売されたタイトルについては、SQL「発売日が1994年以前or不明なゲームの統計表」で一覧を入手することができ、また2009年発売作品については「統計表 発売日順」から入手できますが、下記「表1」では数字を括弧内で記しています。ともあれ、下記「表1」を御覧になってのとおり、全体で6600本弱が登録されています。ただし、実際に発売されたタイトルでもEGSに登録されていなければ、ここには上がってきません。
  また、PC商業アダルト作品以外のタイトル(家庭用機作品、同人作品、非十八禁作品)の場合にはその旨が括弧書きで付記されているので、それらを除去してカウントすることも容易です。これも下記「表1」にまとめたとおり、5200本以上がPC商業アダルト作品としてEGSに登録されています。ただし、これらの区分は必ずしも正確なものではなく、また個別タイトルについても適切な区分が表示されていない場合があります。
  他方で、EGSユーザーによってPOV「ヴィヴァ!学園物!が付与されたタイトルの一覧を入手することもできます。POV「学園」の付与されたタイトルは、コンシューマ作品や同人作品を含めると1200本以上ありますが、ここからPC商業アダルト作品以外のタイトルを除くと971本になります。
  そして、各年について、PC商業アダルト作品でPOV「学園」を付与されたタイトルの数を、発売されたPC商業アダルトのタイトル総数で除算すれば、年毎の「学園」のあるタイトルの割合が暫定的に出てきます(下記表1参照)。

表1:「EGSに登録されたタイトル数」

発売年EGS登録タイトルPC商業アダルト作品家庭用、非商業、非十八禁PC商業アダルト「学園」学園作品率 備考
1991年以前( 51 )( 50 )( 1 )0( 0% )
1992年( 25 )( 24 )( 1 )2( 8.3% )
1993年( 40 )( 39 )( 1 )0( 0% )
1994年( 60 )( 60 )( 0 )2( 3.3% )
1995年50437614.0%
1996年10286161315.1%
1997年13495391110.5%
1998年227185422010.8%
1999年319283362910.2%
2000年417383344311.2%
2001年467404635914.6%
2002年503444596514.6%
2003年59649510110220.6%
2004年58548010511323.5%
2005年59845314512327.2%
2006年59045913111424.8%
2007年57742215510123.9%
2008年5554261279622.5%
2009年( 686 )( 396 )( 290 )( 73 )( 18.4% )2009年1月から9月までに発売された作品。
1995~ 2008年57204658106089319.1%「年刊エロゲー統計表」で判明する範囲での合計。
上記全体65825227135397119.2%1991年以前のものから2009年9月発売のものまで、この表の値を単純に合算した場合。


   概観と検討。
  「表1」を一瞥するかぎりでは、今世紀に入ってから(つまり2001年以降)、「学園」系作品が(発売タイトル数においても、占める割合においても)急激に増加し、近年では毎年100本ほど(全体の20%強)の作品に「学園」要素がある、という状況が見て取れます。
  しかしこれは、実際に発売された作品の実態に照らして、けっして正確な統計ではあり得ません。というのも、実際に存在する(発売されている)がEGSに登録されていない作品があり、また、実際には学園要素があると言えるのにPOV「学園」が付与されていない作品が多数存在するからです。また、EGS自体の技術的問題でしょうが、「年刊エロゲー統計表」には現れるがPOV出力には現れない「学園」タイトル(あるいは逆に、確かにその年の発売作品だが「年刊エロゲー統計表」に現れない作品)もあります。

  一例として、2008年発売作品を再調査してみます。2008年に発売されたPC商業十八禁タイトル426本のうち、すでにPOV「学園」が付与されているタイトルは96本(22.5%)あります。しかし426本をそれぞれ確認していくと、POV「学園」の無いタイトルの中にも、登場人物の大半が学園関係者であるか主な舞台が学園であると思われる作品が116本あります。得点中央値の高いものから挙げていくと、『君が望む永遠 ~Latest Edition~』(第1章は白陵柊学園が舞台)、『漆黒のシャルノス』(主人公は王立碩学院の学生)、『つくして!? Myシスターズ』(低価格作品。青春学園)、『ふたなりカノンちゃん』(ミドルプライス)、『殻ノ少女』(櫻羽女学院)、『とっぱら』(時枝学園)、『キラ☆キラ ~カーテンコール~』(ファンディスク。欧美学園)、『時間封鎖』(深容学園)、『魔法戦士レムティアナイツ』(国際教導学園)、『催眠凌辱学園』(主人公は教師)、『裏・催眠術2』(清進学院)などには、POV「学園」が付与されていません。傾向としては、学園以外の強い特徴のある作品(『シャルノス』『殻ノ少女』など)、ファンディスクやリニューアル作品(『君望 L.E.』『キラ☆キラ C.C.』など)、低価格作品(『つくシス』『カノンちゃん』など)、黒箱系作品(『時間封鎖』『催眠凌辱学園』など)の場合にはPOV「学園」が付与されにくいようです。逆に言えばPOV「学園」は、実際にはいわゆる学園恋愛ものに大きく傾斜するかたちで個別作品に付与されています。――ともあれ、実質的に「学園」要素を持つタイトルは96+116=212本もあり、そしてこれは2008年発売作品の半数近く(426本中の49.8%)を占めます。
  また他方で、2008年発売作品でも『けもぱにっ!』『ナースのお勉強 応用編』『らぶデス3』などは「年刊エロゲー統計表」に何故か現れて来ず、それゆえ2008年に発売されたタイトルの数は、実際には426本を上回ります。本稿ではそれらに対する個別的訂正は行わず、「表1」は「年刊エロゲー統計表」のままの値を記載しています。

  しかし、こうした「学園」登場作品の実態をより詳細に調査しようとするならば、上記5200本に対する全数調査(あるいはそれ以外のデータに基づく別個の調査)が必要になってきます。それは筆者の現在の能力(つまり時間的余裕)を超えるため、さすがに断念せざるを得ません。それゆえ、これ以降の個別的検討に際しては、POV「ヴィヴァ!学園物!」の付与されたタイトルのリストを基礎としつつ、一定の修正を加えたものを対象とすることにします。
  このような手法を採ることは、さしあたり以下の二つのことを意味します:第一に、用いている素材自体が不正確な事実を含むため、それゆえ本稿の検討は(統計上も内容上も)十分な信頼性が確保されていないこと。(あるいは)第二に、実際に発売されたPCゲーム全体に対する完全に客観的な調査ではなく、EGSで注目されているかぎりでの、ないしはEGSユーザーの多数が理解しているかたちでの、「学園」を対象とするということ。

  以下、第2章で要素別検討の対象とする作品の範囲は、EGSでPOV「学園」が付与されたPC商業アダルト作品のうち、リメイク作品とリニューアル作品を除外した新規作品と、選別の過程で筆者が個別的に気付いたかぎりでの明らかに学園ものであるタイトルです。無料配布作品と会員限定販売作品も除外しています。年毎のタイトル数は、下記「表2」のようになります。


表2:「第2章で検討するタイトル:PC商業アダルト作品」

発売年PC商業「学園」タイトル数検討対象タイトル数 備考
~199100
199222
199300
199422
199566
19961313
1997119
19982022
19992929
20004346
20015960
20026565
200310289
2004113104
2005123120
2006114103
2007101101
20089695
2009( 73 )( 72 )2009年1月から9月までに発売された作品。
合計972938


  「リメイク作品」「リニューアル作品」の区分も時として不明瞭ですが、いわゆる「完全版」のようなものから「DVD edition」「復刻版」「フルボイス版」のようなものまでを、幅広く指します。ただし、リメイク作品とリニューアル作品を「除外」はしますが、それらのオリジナル版が(POV「学園」が付与されていなかったために)リストから漏れていた場合には、代わりにオリジナル版の方をリストに組み込んでいます。「表2」で「PC商業「学園」タイトル数」と「検討対象タイトル数」とでタイトル数に変動が生じているのは、リメイク作品等の削除と、オリジナル版への差し替えが原因です。「筆者が個別的に気付いた」作品も、まったくの恣意的な加算ではなく、原則としてすでにPOV「学園」のある作品の関連作品のみに限定しています(――例えばファンディスクにはPOV「学園」が付与されているが、明らかに学園ものである元作品にはPOVが付与されていなかった場合など)。
  なお、当初の構想では、作品単位ではなく企画単位で学園ものの流行を捉えたかったため、ファンディスクも除外して完全新規新作に限定するつもりでしたが、ファンディスクかどうかの判断(新規作品や続編作品との区別)が困難だったため、ここではファンディスクも別個に数えるアプローチを採用しています。


  さきに見たとおり、実際には学園要素を含むにもかかわらずEGSでPOV「学園」が付与されていない作品は、数多く――POV「学園」を付与された作品の数に匹敵するほど!――あります。しかし本稿では、もっぱら技術的理由からやむなく割愛したままでいます。
  牧歌的に考えて、POV「学園」が付与されていない=その作品では学園要素が注目されていない=影響が少ないと言ってしまうことが出来るならよいのですが、それはさすがに楽観が過ぎます。作品への投票数そのものがきわめて少ないタイトルの場合にはPOV付与もしばしば不十分なままですし、またEGSに特有のバイアスとしてPOV「学園」はしばしばいわゆる学園恋愛ものの趣旨で用いられているため、学園要素のある作品を抽出するうえでは、POV「学園」というカテゴリーのみでは断片的な情報を得られるに過ぎません。遺憾ながら、本稿が統計的分析としてはほとんど意味を成していないことは、幾度もおことわりしなければなりません。


  《第2章:要素別検討》

  《第1節:選別及び評価の基準》

  以下、PCゲームで描かれている「学園」像の実態調査に際して、どのような項目をどのような手段で調査するかをあらかじめ説明します。

  調査項目としては、各作品における学園の「発売年」や「学園名」といった基礎的情報と併せて、「設立主体」「魔法学園であるかどうか」「女子校であるかどうか」「上流学園であるかどうか」「宗教系学園であるかどうか」「大規模学園であるかどうか」「進学校であるかどうか」「特殊な立地であるかどうか」「生徒会があるかどうか」「学生寮があるかどうか」の各項目の有無を確認していきます。

  どのような要素を調査項目とするかについては、特別の根拠があるわけではなく、その意味において筆者の恣意的な選択だと言うよりありません。「学園」のどのような要素に着目すべきかは、2009年時点の「学園もの」PCゲームの中で流行しているように思われる特徴的な仕掛け、あるいは近年普及してきたと感じられる要素などについての、筆者の直感的印象と経験則に依っています。その選択が恣意的または不適当だとしても、少なくともその直感が妥当であるかどうかを確かめることはできるでしょう。なお、それぞれの項目に着目した理由乃至動機については、以下の各節でその都度説明していくようにします。

  調査手法としては、上記938本のタイトルについて、EGSからリンクされているgetchu.comおよび各メーカー公式サイトの作品紹介ページを情報源とします。原則として、それらのサイトの記述で確認できる範囲に限定します。
  きわめて粗漏な手法ですが、調査範囲をgetchu.comと公式サイトのみに限定した理由は、主に二点あります。第一に、消極的理由としては、調査の実際的事情があります。そもそも、数千本のタイトルの内容確認をするのに、全ての対象作品を実際にプレイするというのは、一個人の能力と時間では扱いきれない規模の負担が要求されます。情報源の信頼性と調査形式の斉一性を確保しつつ調査の効率性をも目指したため、このように簡略化された調査をするにとどめました。第二に、積極的理由としては、企画意図の反映が意図されています。作品発売前に小売サイトや公式サイトで紹介される情報は、「作品に関する基本的な情報」であるとともに、「広告上重要視されている情報」でもあります。それゆえ、企画としてアピールされている要素を抽出するうえでは、このような手法を採ることにも一定の妥当性はあります。……いずれにせよ、学園ものの作品リストそのものが遺漏の多いものであることを第1章で確認したのと同様に、調査手順も残念ながらあまり厳密なものではないということは、ここで確認しておかねばなりませんが。

  《 第2節:設立者 》
  今回の調査に際しては、各作品の学園名や設立主体についても、付随的に情報を採取しています。設立者の如何(つまり公立学園か私立学園か)については、紹介記事等で明言されることはあまりありませんが、判明した範囲では私立校が圧倒的多数を占めています。設立者が明示されているもの(および他の事実から推測される範囲)では、全938本中、私立校が134本(14.3%)、公立校は11本(1.2%)となっています。
  年別に見ても、少なくとも2000年以降の各年については、私立校または公立校との言及がある作品は、発売タイトルの15%前後を占める状態が続いており、特段の変動傾向は見出せません。
  今回の調査では、各作品本編での学園描写には踏み込んでいないため、詳細な分析はできませんが、私立学園が多い理由を暫定的に想像するならば、学園の運営形態を比較的自由に設定できるという事情が第一に考えられます。とりわけ、「名門校」「富裕層向け学園」の場合には私立校という設定の方が読者に対して説得力があるのでしょうし、「理事長が親戚であるため、主人公の入学に融通が利いた」という設定を持ち込む場合にも私立校の方が自然です。特殊な学科を持つ学園や宗教系学園を舞台とする場合、あるいはファンタジー世界の学園の場合も同様です。
  他方で公立学園には、市立(『Little Little Election』『LOST CHILD』『アンバークォーツ』)、県立(『カナリア』『そらのいろ、みずのいろ』『肉体操作』)、国立(『魔女っ娘ア・ラ・モード』『SHUFFLE!』『あるすまぐな!』)、そして王立(『ぷりサガ!』の「王立アルケミスト養成学校」)の学園があります。

  《 第3節:魔法学園 》
  趣旨。学園恋愛系作品の中で、近年「魔法学園」を扱った作品が増えているという認識は、突飛なものではないと思います。中には『はぴねす!』『Nursery Rhyme』『Magus Tale』のようにセールス面でも好調だった(らしい)作品も現れています。こうした一連の印象に対して、実際にPCゲームの中で魔法学園ものがどのように流行してきたかを再検討してみるのは、けっして無駄ではない筈です。
  また筆者自身、以前に『Wizard's Climber』紹介やAVG演出論の中で、魔法使い教育または魔法学園について言及してきたことがあり、それらの記述に実証的基礎を確保したいという考えもあります。

  (以下、未完。資料のみ、次ページに掲載する。)

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